当店では、ミワのU9やURの合鍵はフキのFC34というキーマシン(合鍵複製機)を使っています。
純正キー並みの精度で合鍵が作れる優れものです。
そのキーマシンの刃の回転が安定せず、遅くなったりまた早くなったりしてきて
ついには止まる寸前まで回転速度が遅くなってしまいました。
これではキーブランクを削ることが出来ず、合鍵を作れません。
まずいことになったなあと思いましたが、「あっ、この症状は前にもあった」と思い出し、
マシンのカバーを外し、モーター内のある部品を見てみることにしました。
モーターは、YDK(山本電機株式会社)のYM-61Rというタイプで、ミシン用のモーターです。
上の写真のモーターの左端に黒い丸いものがあります。
これはカーボンキャップというもので、これを外すとカーボンブラシが中に入っています。
キャップを外してゆっくりとカーボンブラシを取り出してみました。
するとどうでしょう!?
カーボンがありません!
擦り減りすぎてなくなってしまったようです。
そりゃモーターが動かんわな。
カーボンブラシが減りすぎて動かなくなってしまったのは、これで二度目です。
やっちゃいました。
近所のミシン修理屋さんにマシンを持っていき、
カーボンブラシを交換してもらうことにしました。
まずはマシン底面のネジ4本を外し、モーターを固定している金具を動かせる状態にし、
モーターベルトを外してモーターをマシン躯体から外に出します。
次にカーボンキャップを外し、カーボンブラシを取り出します。
こちらは新品のカーボンブラシです。2個で1セットです。
黒い部分がカーボン(炭素)です。
新品だとこんなに長いんですね。
続いて新品のカーボンブラシをモーターに入れます。
カーボンには向きがあります。
先端の面にR(アール)がついていますので、
そのアールをモーターの整流子(コミュテータ)に当たるように入れます。
反対側にもカーボンブラシを入れるところがありますので、
そちらも新品と交換します。
あとは元どおりに組み立てて終了です。
この時、モーターベルトの張り具合に気を付けながらモーターの位置を調整します。
マシン底面のネジ4本を緩めると、モーターを前後(写真では左右)に動かせるので、
ベルトを押して1cmぐらい沈む程度の張りにします。
新品に交換後は、すこぶる快調にモーターは回っています。
また回転が不安定になった時にすぐにカーボンブラシを交換できるように、
ビクター産業からカーボンブラシを入手しておきました。
「備えあれば憂いなし」です。
今日もキーマシンFC34はご機嫌に働いていますので、
合鍵作製のお客様のご来店お待ちしております。
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沖縄県宜野湾市の鍵屋さん
宮里カギ店
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